あかり先生、嘆く

2組の担任を勤める女子高生大好き家庭科教師の藤沢あかり先生は職員室の机に伏せてあることで嘆いていた。
あ「うう・・・今年は1組の子たち・・・女子高生と海に行けなかったわ。っていうか誘ってもらっていないような気がする。」
あかり先生は今年の夏に毎年恒例である愛麗たちと一緒に引率として海に行くイベントに誘われなかったことが不満で仕方ないようである。女子高生大好きあかり先生にとっては水着姿の愛麗たちを自前のカメラで撮影すると言うのが1年に一回の楽しみでもあったからだ。
あ「やっぱり私が変態みたいに興奮してコメント言いながら写真を撮るのが嫌だから黙って行ったのかしら。考えててもしょうがないわね。真相を確かめに出発よ!今は昼休みだから・・・学食に行けば誰かしら居るわよね?」
昼休みなら生徒は学食にいるという思い込みからあかり先生は早速学食に向かうことにしたのだった。

学食についたあかり先生は辺りを見回して1組の生徒たちを探す。すると奥の席に愛麗、凛世、嘉月、水萌、柚歌、苺瑠の6人が食事をしているのを見つけた。あかり先生は偶然を装って愛麗たちに近づいた。
あ「あら、奇遇ね生泉さんたち。」
麗「あかり先生。先生も昼食食べに来たんですか?」
あ「そうなのよ。皆はここでいつも集まって食べてるの?」
水「いや、授業が無くて時間がちょうど空いていたのがこの6人だから集まって食べてただけさ。」
柚「ボクたち一応クラス全員の選択授業の日の時間割把握してて何曜日のいつの時間に誰が開いているかとか分かるようにしてあるんですよ。」
苺「全員授業が入っている空き時間には1人で食べることもあるし、授業が休校になればグループに加わったりと毎日誰と食べるかはランダムなのだ。」
凛「メンバー固定化の防止です。」
あ「仲がいいのね。今私もお昼ご飯食べようと思ったんだけど空いている席が見つからなくてね・・・ここに座らせてもらってもいいかしら?」
柚「どうぞ、この辺りはまだ空いてますから。」
あ「それじゃ、お邪魔させてもらうわね。」
あかり先生は愛麗たちがいるテーブルの空いている席に座った。
あ「そう言えばみんな、今年は海とか行かなかったの?」
凛「海ですか・・・?今年は諸事情でちょっと。」
麗「そういえば先生にはいってなかったっけ。みんなで話し合って今年は行かなかったのよ。」
あ「え・・・なんで?貴方たちの水着の写真を撮るのが私の楽しみだっていうのに!女子高生の脚線美!たわわに実った果実!健康的な白肌!私はこれがないと生きていけないのよお!!!」
水「ここ学食だぜ・・・そんな興奮しないでくれよ。」
あ「失礼。だけどなんで海に行くの辞めちゃったの?」
柚「海とか水場系の場所に行くたびにボクたち変な連中の起こす騒動に巻き込まれるからですね。」
苺「プールに行けば、素行の悪いやつに目つけられるからな・・・」
麗「海に行けばチャラくて中身のない男がナンパしてくるし。」
嘉「奈摘ちゃんが気を使って無人島を用意してくれた時は変な集団と出くわしてトラブルに巻き込まれたしなぁ。」
凛「それで私たちの間で話し合ったんです。変な人たちに絡まれるから今年はプールや海などにはいかないようにしようって・・・」
あ「そうだったの・・・ごめんなさい私ったら自分の欲望ばかり優先して皆の気持ち全然考えてなかったわ・・・」
柚「別にあかり先生は悪くないと思いますよ。」
水「そうだよ。悪いのは絡んでくるやつらなわけだしさ。」
あ「だけど、私が引率するたびにトラブルごとに巻き込まれているのも事実だし・・・そこは認めないといけないわよね・・・」
苺「たぶん運が悪いだけだと思うのだが、ここまで落ち込まれてしまうと励ましも慰めも効果ないな・・・」
凛「それならせめて私たちの写真を撮影させるのはどうでしょうか。」
麗「普段着のあたしたち撮ったところで満足しないんじゃないの?あかり先生は水着ばかり撮ってるイメージしかないし。」
嘉「せやなぁ・・・この問題はウチらじゃどうしようもあらへんことや。せやけどどうやったらあかり先生に何とか立ち直ってもらえるんやろ?」
あ「うむむ・・・そうだわ!普段着でも色々なポーズをしてもらってそれを撮れば私も満足できるかも!皆、お昼ご飯終わったら私についてきて!」
麗「よく分からないけどまずいスイッチ入ったみたいね。」
嘉「何言っても聞かなさそうやな。」
水「なぁ、これって拒否してもいいはずだよな?」
あ「織田倉さんは女子高生の写真を撮れなくて欲求不満になってる私を見捨てるの?」
水「変な言い方するなよ・・・ああもうわかった少しだけな!」
あ「よかった!それじゃ、ご飯が終わったら私と一緒に来て・・・」
凛「あの、先生はお昼ご飯食べないんですか?」
あ「え・・・あ!話に夢中になるあまり定食買うの忘れてた!」
あかり先生は大急ぎで食堂のカウンターに向かい定食を購入しに行った。

昼食終了後、愛麗たちはあかり先生によって学園内にある写真棟と呼ばれる場所に連れてこられた。この写真棟は写真関連の研究や現像などを行っており、撮影用のスタジオまである。写真に関する選択授業ではこの棟を使って授業を行うこともある。愛麗たちが連れてこられたのは撮影用のスタジオだった。
水「こんな設備があるなんて水晶学園ってやっぱすげえな。」
苺「それにしてもよく借りられたものだな。」
嘉「写真関連の授業でウチはたまに来るけど、相変わらずすごい技術力やなここ。」
あ「教師の力を使えば何とかなっちゃうものなのよ。さ、早速ポーズとって!まずは織田倉さんから!」
あかり先生はすでにカメラを構えており、水萌にポーズをとるように指示した。
水「アタシからかよ・・・分かったこれでいいか?」
あかり先生はカメラのシャッターを何度も切る。
あ「いいわ!最高よ織田倉さん!次はジャケット脱いで肩にかけて持ってかっこいい立ち方でお願い!」
水「ほらよ。」
あ「最っ高!かっこいいわ!・・・ふう、満足。ありがと織田倉さん。次は・・・雷久保さん。」
嘉「ウチがやるんね・・・これでええ?」
あ「やっぱりぽっちゃりの子は前かがみになって胸を強調したポーズが最高よね!」
嘉「ウチ太ってへんもん・・・」
あ「次はネクタイとってシャツのボタン開けて!その素敵な谷間を撮らせて!」
嘉「嫌なんやけ・・・ああもう分かったからそんな泣きそうな顔せえへんでよ。」
嘉月は嫌々ながらもネクタイを外すとシャツのボタンを胸が見えるように開いた。
あ「あー巨乳って最高!連射でたくさん撮っちゃおうっと!!!・・・最高だったわありがとう。次は立屋敷さんお願い!」
苺「嘉月君の美味しい部分をたくさん撮ってたにも関わらず次が我なのか・・・?」
あ「やっぱり巨乳の次にとるなら体の小さいロリよね!」
苺「確かに背は小さいが・・・我はそんなに胸小さくないぞ。」
あ「いいの!あ~やっぱり小柄な子だと可愛い写真がたくさん取れるわ~!次はフード脱いでその可愛い髪型見せて!」
苺「仕方ないな・・・これでいいのかな?」
あ「ツインテールもいいけど短めのピッグテールも子供っぽさがあふれてて最高ね!・・・ありがとう立屋敷さん。次は夜光さんお願い!」
凛「分かりました。どうぞ。」
あ「いやーやっぱり和風美人はいい絵になるわ!和服着せてみたいっ!」
凛「洋服でごめんなさい・・・」
あ「そんなことで謝る必要はないわ!ジーンズにベストっていうのもギャップ萌えを感じるし素敵よ。次は帽子を脱いで口の前に持ってもってきて首を少しだけ傾けて!」
凛「こんな感じですか?」
あ「いいわ!その控えめな清楚さ・・・一歩下がった感じでいてくれそうなのが夜光さんの魅力なのよね!黒髪ロングのストレートヘアがその王道な感じにマッチしているのよ!」
凛「はぁ、私にはよく分かりませんね。」
あ「大丈夫よ!私が分かればそれでいいの。じゃ、お疲れ様。次は、色部さんお願いできる?」
柚「いいですよ。好きなだけ撮ってください。」
あ「健康そうな肉体美と爽やかな雰囲気がほんと素敵よね色部さんは!それで次はさ・・・お団子解いて妹モードになってくれる?」
柚「あれはちょっと嫌なんですけど・・・なんで知ってるんですか?」
あ「前に見かけたから。ねえお願いよ・・・私の事はあかりお姉ちゃんって呼んでくれる?」
柚「少しだけですよ(シュルシュル)・・・あかりお姉ちゃん?元気なさそうだねどうしたの?(高声)」
あ「うおおおお!!!生きててよかったわぁ~!!!連射でいっぱい撮っちゃおう~!!!私はギャップ萌え大好きなのよ!普段は少年みたいな容姿の子が見せる女の子らしい部分・・・もはや芸術よ!」
柚「芸術かぁ・・・絵は良く描くけどボク自身が芸術って言われたのは初めてだなぁ。」
あ「色部さんありがとう大満足よ!最後は生泉さん、お願いね!」
麗「はーい。(嫌だなぁ・・・)」
あ「生泉さんはやっぱり小柄な身体に不釣り合いのセクシーさが魅力よね!髪のウェーブも飴細工みたいで素敵!」
麗「そんなに褒めても何にも出さないからね。」
あ「写真が撮れれば問題ないわ!次はオーバーオールの紐を一本外して胸当てをぶらーんとさせちゃって!」
麗「え、それじゃ胸見えちゃう・・・」
あ「夏服ではよくやってるじゃない!お願い貴方のセクシーさを原動力にしている私に必要なの!」
麗「あれは暑いからやってるだけで・・・分かったわよ。撮影の間だけね。」
あ「胸当てが少しめくれる事で素敵なバストがより強調されてもはや神としか言いようがないわ!!!」
麗「やっぱり変態だね先生は。」
あ「変態?女子高生大好き人間の私にとっては褒め言葉だから大丈夫よ!」
麗「そうですか。そろそろ満足しました?」
あ「ふう・・・満足だわ!みんなありがとう!SDカードが大切なメモリーでいっぱいだわ。急に呼び出したりして悪かったわねみんな。」
麗「いや、別にいいですけど。撮った写真は悪用しないでくださいね。」
嘉「取るのはええけど、写真撮るときに発言する変態みたいな言葉遣いなんとかならへんの?ウチら見ていて嫌なんやけど。」
あ「欲望全開で撮影しているから難しいわねごめんなさい。」
苺「欲望に忠実なのは自分に正直でいいことだとは思うが、せめてもう少し控えてもらわないと困るのだ。その・・・我とかは性的なことを聞くと悶々としてしまうのだよ。」
あ「はーい、次からは気をつけまーす。」
柚「(絶対分かってないよねあかり先生・・・)」
麗「だけどなんであかり先生はあたしたちばかり撮影するの?先生のクラスにだって宇佐美や佐々木がいるのに。」
あ「あ・・・そのこと?佐々木さんたち被写体になるのが嫌みたいでさ。頼みづらいのよね。それに佐々木さんたちより貴方達を撮影している方が楽しいのよ!来年は鮫川君の席を奪って私が貴方たちの担任やりたいなー。」
苺「うむ、それならあかり先生は自分のクラスの生徒を大事にするところから始めた方がいいと思うのだ。」
凛「どんな生徒も大切に愛せるようになれないと思わないと私たちの担任になるのは難しいかと・・・」
あ「・・・あれ?私今生徒に注意されちゃってる?」
水「そうだな。アタシたちと絡むのは別にいいけどさ、たまには自分の生徒たちの事も大切にしてやれよ。」
麗「佐々木達だってあかり先生のこと必要としていると思うからさ。」
あ「そうよね。自分のクラスの子たちそっちのけでのも良くないわよね。だけど、また写真は撮らせてね。」
麗「また気が向いたらですね。それじゃ、あたしたちは次の授業がありますので。皆行こう。」
苺「そうだな。遅れるわけにはいかないのだ。」
凛「藤沢先生、それでは失礼いたしますね。」
愛麗たちは次の授業へ向かうためにスタジオから出て行った。
あ「コレクションがまた増えちゃったから今日は楽しめるわね。だけどその前に・・・ウチのクラスの子たちと交流してみようかな。あの子たちの担任は私だから。」
あかり先生は写真にご満悦のようであるが、それと同時に大切なことにも気づいたようだ。