夏真っ盛りの8月1日・・・愛麗たちはスパリゾートにやってきた。今度はクラス全員で。それと学校案内の時のお礼であかり先生が同行してくれた。
麗「ああ来ちゃったわ・・・1年ぶりに。」
凛「愛麗、なんでそんなに沈んでいるんですか?」
奈「だいぶ気落ちしてるみたいですわね・・・やっぱりあの件ですの?」
麗「一昨年みたいに馬鹿な男にナンパされたり襲われたりしないか心配で・・・」
嘉「愛麗ちゃんの体型ってそういうの目的によって来る人多いもんなぁ・・・ウチもなんやけど。」
咲「私もなのよ・・・」
陽「わたしも・・・」
水「まあお前ら心配すんなって。襲い掛かって来る馬鹿な奴がいたらアタシが追い返してやるから。」
咲「みずちゃんありがとう。頼もしいよ。」
柚「ボクもできる限り手伝うよ。」
陽「ありがとう柚歌ちゃん。」
柚「それとここのスパリゾートはほとんど女性しか来ないから心配ないと思うよ。」
姫「それにしても・・・我らに襲い掛かってくる馬鹿がいるとは・・・やっかいなのだぁ。」
和「苺瑠はたぶん平気よ。むしろ迷子にならないように気を付けなさい。」
姫「なっ、我は子供じゃないのだぁ!15歳の高校生なのだ!」
エ「喧嘩してないで入ろ・・・?」
和「そうよ時間は待ってくれないわよ。」
姫「君がそれを言うのか・・・」
ア「日本のリゾート施設・・・ロシアにはなかったから楽しみデス!」
あ「それじゃあみんな迷わないように私についてきてね。」
更衣室で着替え終えた15人はあかり先生と共にスパリゾートのエントランスに集まっていた。
あ「みんな可愛い水着ね!それじゃ、写真撮らせてね。悪用は絶対しないから。それじゃあまずは神宿さんから。」
咲「あ、はい・・・」
咲彩はこの前百貨店で買っていた紺色のビキニと白に黒のボーダーが入ったビキニパンツを着ていた。
あ「神宿さん可愛い~!紺色の水着と豊満な胸が大人っぽくて素敵!」
咲「写真撮られると子役モデルをしていた昔を思い出しちゃうな・・・」
あ「それじゃ、次は生泉さん!」
麗「あたし?綺愛麗に取ってくださいね。」
愛麗は濃い紫のビキニと腰に足を覆い隠すようにハイビスカスにのあしらわれた同色のパレオを着ていた。
あ「生泉さんは胸もあるしセクシーだわ!私が男だったらほっとかない!」
麗「・・・冗談よしてください。男なんか大っ嫌いなんだから。」
あ「それじゃ・・・次は夜光さん!」
凛「分かりました。」
凛世は去年と似た黒のスカートタイプのビキニを着ている。髪はいつものストレートではなく頭の左右でお団子にまとめている。
あ「夜光さんもいつもと少し雰囲気違って素敵!水着なのにヘッドフォンしっぱなしってのもまた・・・」
凛「藤沢先生ってかなり過激ですね(冷たい声)。」
あ「次は・・・雷久保さんお願い!」
嘉「あ、ウチ?分かりましたわ。」
嘉月はこの前買ったベージュカラーのビキニを着ている。頭のリボンも水着に合わせてベージュ色の物をしている。
あ「雷久保さんは健康そうな肉付きがたまらないわ・・・水着のデザインもなんか裸っぽいしそそられるわ。」
嘉「うう・・・太ってへんもん・・・」
あ「それじゃ次は・・・立屋敷さん。」
姫「わかりましたのだ。」
紅姫はオ嘉月ジ色のキャミソールのような水着を着ている。今日はフードを被っていないのでツーサイドアップのセミロングヘアが見えて可愛らしい。
あ「立屋敷さんって髪の毛出すとそんな感じなんだ!ツーサイドアップがキュートよ!」
姫「あまり見ないでもらえますか・・・」
あ「次は天宮城さんね。」
奈「分かりましたわ。」
奈摘は黄色の水着を着ていて、下はビキニパンツの上にホットパンツを履いている。
あ「天宮城さんって気品あふれる感じなのに水着は活発な感じね!」
奈「動きやすい方がいいかと思ってこれを選んだだけですわ・・・」
あ「次は織田倉さん。」
水「アタシ?分かったよ。」
水萌は白ビキニだ。他の子に比べて体の凹凸が少なめで筋肉がついているように見える。
あ「いいわ女の子なのに引き締まったボディが素敵!」
水「水着の評価じゃねーのかよ・・・」
あ「続いて・・・色部さん!」
柚「ボクですか・・・分かりました。」
柚歌は胸の起伏があまりないせいか若草色のセパレート水着で下がショートパンツのようになっていた。
あ「ボーイッシュで素敵!やっぱり色部さんは少年って感じのデザインが似合うわよね。」
柚「これでも女の子っぽそうなの選んだつもりなんだけどまだ男の子っぽいかなぁボク・・・」
あ「待たせちゃってごめん。西園寺さん次お願い。」
陽「あっ、はい~・・・」
陽姫はこの前買ったオ嘉月ジの水着を着ている。嘉月以上の肉感がセクシーさを際立たせる。
あ「なんか一瞬裸に見えたけど、それがまた素敵!」
陽「うう・・・恥ずかしいよぉ・・・裸見られてるみたい・・・」
あ「次は・・・鷲宮さん!」
エ「・・・はい。」
エレナは水色の水着のようだが上着を着ており、形状は分かりにくい。
あ「いいわ!その上着来ちゃう控えめな所が魅力的!」
エ「この格好、嫌い・・・慣れない・・・」
あ「それじゃ、花蜜さん次ね。」
環「そんなに写真撮って何が楽しいの?」
環輝は赤縞の水着を着ている。眼鏡はしっかりと掛けており、水に入るつもりもないらしい。
あ「長身眼鏡美女の水着なんてめったに見られるもんじゃないから興奮するわ~!」
環「(なんか評価の仕方が気持ち悪いし・・・)」
あ「次は眞武さんお願い。」
和「こういうのは得意よ!」
和琴は緑色の水着にこの前買ったショートパンツをはいている。上着を腰に巻いて活発そうな印象だ。
あ「ポーズが素敵!さすが元モデル!スタイルも抜群でいいわね!」
和「こういうことになると昔の癖が出ちゃうのよね・・・」
あ「待たせちゃってごめんラニーさんお願い!」
ア「分かったデス!」
ラニーはなぜか白のスクール水着だった。
あ「白スクール水着・・・マニアックで素敵よ!真っ白な肌が水着にマッチしていてて素敵!」
ア「これの水着が日本の文化だと聞いたのデスが・・・間違ってしまいましたかネ。」
あ「最後は・・・塩車さん!」
櫻「自信ないなぁ・・・」
櫻子はスポーツブラのようなセパレート水着を着ている。体型に自身がないのかあまり見せたがらないが。
あ「塩車さんは他の子と違ってス嘉月ダーで胸が無くて・・・そういう所が素敵よね!」
櫻「自分のこと馬鹿にしてますよねそれ。」
あ「あー満足した!さ、みんな遊びに行ってきていいわよ。」
咲「あかり先生は行かないんですか?」
あ「いやココ広いし、15人もいるからどこか場所取りしておくわよ。・・・正直年を取っちゃうとあまり動きたくないのよね。」
麗「そうですか。ならあたしたちはそれぞれで楽しんできますね。」
あ「いってらっしゃーい!場所取りはしておくから楽しんできてね!」
あかり先生は14人をそう言って見送る。しかしその後ろには・・・
係「あの・・・ちょっと事務所の方までよろしいでしょうか?」
あ「えっ、はい・・・」
係員はあかり先生が咲彩たちの写真を撮影したところをばっちり見ており、不信に思われたため、あかり先生は事情聴取のため事務所に連行されてしまったのだった。
そんなことは知らず、咲彩たちはそれぞれグループに分かれてスパリゾートを楽しんでいた。
咲彩と水萌、そして陽姫と柚歌はジャグジーエリアに来ていた。
水「やっぱりスパリゾートって言ったらこれだろ。」
柚「ジャグジーかぁ・・・お風呂みたいでのんびりできていいよね。」
水「それにここに入ってれば中は見えないし、咲彩も陽姫も襲われたりしないだろ。」
咲「みなちゃん私たちのためにここに連れてきてくれたの?」
水「そうに決まってんだろ。ただ、ほかのプールで遊ぶことはできねーけどな。」
陽「柚歌ちゃんここでもいい?」
柚「うん、ボクは遊びたくなったら出ていくから大丈夫だよ。」
水「それじゃあゆっくりするぞ。」
こうして咲彩たちは昼の時間まで誰にも絡まれることなくジャグジーに入ってのんびり過ごしたのだった。
愛麗、凛世、奈摘、嘉月の4人はウォータースライダーの前に来ていた。
麗「これホントに滑るの・・・?」
凛「下から見ると大きいですね。」
奈「なんだか怖くなってきましたわ・・・」
嘉「ならうちと一緒にすべろ。それなら怖くないやろ。」
奈「そうですわね・・・行きましょうか。」
奈摘は嘉月に連れられて、ウォータースライダーに上って行った。
凛「私たちも行きましょうか。」
麗「そうね。凛世と一緒なら怖くな・・・キャッ。」
その時、愛麗は誰かとぶつかってしまった。
女1「あんた何ぶつかってんのよ?骨折れちゃったんだけど~」
愛麗は運の悪いことにガラの悪そうな集団にぶつかってしまったのだった。
凛「そっちの不注意だってあるのではないでしょうか?」
麗「ぶつかってしまってすいません・・・」
愛麗と凛世は謝罪するとすぐにその場から離れようとする。
女2「おい、慰謝料払え。ただで逃げられると思うなよ。」
女3「それと、あんたにも同じような目に合ってもらおうかな。」
女3はそう言うと愛麗の背中を蹴りプールに突き落とす。
麗「ちょ・・・何すんのよ!謝った・・・がふ・・・」
後ろに回り込んでいた女1は愛麗の頭を無理やり水につけて息ができないようにする。
女1「私の骨折ったんだからこれぐらいはしないと気がすまな~い。」
麗「(水の中だから息ができない・・・)」
女1「よく見るとこいつチビの癖に胸でっかいわね・・・ふん!」
女1は愛麗を押し倒すと胸を足で踏みつけ、プールの底に沈めようとする。
凛「あなたたち愛麗になんてことするんですか!」
しかし凛世は女2と3に取り押さえられており助けに行けない。
監視員の人は来たものの、事態を見ておろおろするばかり。要するに無能である。
麗「(早く・・・上に・・・上がらないと・・・)」
女1「ふん。このまま窒息させてやる。」
その時だった。奈摘と嘉月がウォータースライダーを滑り降りてきた。
奈「ふう・・・怖いと思ってましたけど滑ってみると中々爽快でしたわ。」
嘉「もっかいやろか・・・だけどなんかあっちの方で騒ぎが起こってるみたいやな・・・」
奈摘と嘉月は声のした方に向かう。するとそこには愛麗を踏みつけて沈めようとする女1の姿が・・・
奈「愛麗さん!?あなたたち何してるんですの!」
嘉「何があったかは分からへんけど離しいや!」
奈摘と嘉月は2人がかりで女1を突き飛ばし、愛麗を引き上げる。
奈「愛麗さん大丈夫ですの?」
麗「ガハッ・・・ゴホゴホ・・・」
嘉「だいぶ水飲んでるみたいや・・・そこの監視係、はよ人工呼吸を!」
監「え・・・私その子好みじゃないし口づけしたくない・・・」
凛「それなら早く人工呼吸できる女性を連れてきなさい!!!」
凛世の剣幕に驚いた無能監視係は急いで走って行ってしまった。その様子を見て奈摘は心の中でこう思ったのだった。
奈「(凛世さんがあんなに怒ってるところ初めて見ましたわ・・・)」
その後、飛んできた女性係員によって愛麗は人工呼吸なしで水を吹き出し、意識を取り戻した。ちなみに無能職員はその場で首、女1~3は出禁となったのだった。
一方その頃、苺瑠、和琴、ラニー、櫻子は本格的な25メートルプールで遊泳していた。
しかし、遊泳しているのはラニーだけで他の3人はプールサイドで眺めているだけだが。
櫻「ラニーちゃん凄いね。25メートルをあんなに軽々泳いじゃうんだから。」
和「フェダークの運動神経には驚かされるわよね。」
姫「うむ、関心なのだ。」
和「あたしも泳いでこようかしら。」
姫「君泳げたのか?」
和「失礼ね・・・これでも50mぐらいは泳げたことあんのよ?」
櫻「それはそれですごいね・・・」
その時、25メートルを泳ぎ終えたラニーがプールから上がってきた。
ア「気持ちいいデス!だけど髪が痛い気がしマス・・・」
和「バレッタで髪留めたままプールで泳ぐからよ・・・髪直してあげるからこっち来なさい。」
ア「ありがとうございマス。面目ないデス・・・」
和「いまさら何言ってんのよ。」
和琴は手慣れた手つきでラニーのバレッタを外し、彼女の銀髪ロングの髪を櫛で梳かす。
姫「君ってなんだかんだ言って面倒見いいんだよな。」
和「何よ今更。苺瑠の髪も梳かしてあげよっか?」
姫「我はいいよ・・・髪短いしぼさぼさだし・・・」
櫻「自分は苺瑠ちゃんの髪好きだよ。ピンクで綺愛麗だし、ふんわりしてるところとか。」
姫「そうか・・・ありがとうな櫻子君。」
それぞれが思い思いに過ごしているとあっという間に昼食の時間になった。
集合場所にしていたフードコートに戻ると環輝とエレナが場所取りをして待っていた。
環「お帰り~。」
エ「お帰りなさい・・・」
咲「アンちゃんたち場所取りしてたんだ。藤沢先生は?」
エ「どこ行ったか分からない・・・荷物はあるけど・・・」
環「だからアンたち手場所取りしてたってわけ。」
麗「ゴホ・・・アンたちは遊びに行ってないって事?」
環「まあそうだし。アンは運動嫌いだし、レナちゃんは右手義手だから水につけられないし・・・」
エ「一応防水機能はついてるけど、長時間は持たない・・・」
環「それより愛麗の顔色悪いけどなんかあったの?」
凛「実は・・・」
凛世は詳しい事情を説明する。
環「何そいつら!アンがいたらこの世界から追放してやったのに!」
奈「まああの人たちは出禁になりましたので今後会うことも無いでしょう。」
嘉「せや。もう済んだことやねん。それに騎ノ風で悪いことしたら今後はここに住むことさえできへんよ。」
環「それもそうだね・・・それよりみんな遊んでお腹空いてるじゃん?今日はあかり先生のおごりだからいろいろ食べるしょ。準備しておいたよ~!」
よくよく見るとテーブルの隅には感触済のお皿が10枚ほど積まれていた。
麗「ゴホ・・・アンそれ一人で食べたの?」
ア「大食いデスね~。」
環「別にいいじゃん暇なんだから。」
水「おい環輝、アタシの分も残しておけよ。」
咲「別で注文すればいいじゃない。」
環「その通り。それにあかり先生持ちで食事パスポート取ったから1万円以内なら何食べてもいいんだよ。」
水「そうなのか!?なら安心して食えるな。まずはロコモコ食べてそれからオムライスを・・・」
水萌は自分が食べたいものを次から次へと考えている。
姫「我はキムチ焼きそばが食べたいから買ってくるのだ。」
陽「わたしはクラブサンド食べたいなぁ~」
柚「ここはサンドイッチも豊富そうだね。ボクは・・・グラタンないし雰囲気似てるとんこつラーメンにしようかな。」
凛「愛麗、何か食べられそうな物ありますか?」
麗「ゴホ・・・あたしはコーラフロートで。疲れて何か食べる気もしないわ。」
奈「わたくしは焼うどんにしてみますわ。食べたことないので。」
嘉「ウチはシーザーサラダにしよ・・・あかり先生に肉付きいいって言われてもうたし・・・」
凛「分かりました。頼んできますね。」
1組メンバーたちはそれぞれが食べたいものを店に並んで食事パスポートを利用して注文し、食事を持ってくる。もちろんこの食事代は全てあかり先生持ちである。
その後、昼食を取った1組メンバーは色々あった疲労感から疲れてしまい、15時で帰ることにした。とはいっても疲れたのは不良に絡まれた愛麗たち4人だけなのだが・・・スパリゾートを出て着替えを済ませ、バス停の前でバスを待っている。
麗「あーあ馬鹿不良のせいで疲れちゃったわ。」
凛「私がもう少ししっかりしていれば愛麗があんな目に合わずに済んだのに・・・」
麗「いや、凛世のせいじゃないから。それにあの後滑ったウォータースライダーは楽しかったし・・・それに今日色々あったおかげで凛世とまた少し近づいたかな。」
凛「もう、愛麗ったら・・・」
奈「仲がいいです事。」
嘉「仲の良さならうちらも負けてへんと思うで。」
奈「そうですわね。それと・・・今日は貴重な経験ができて楽しかったですわ。」
環「貴重って・・・去年もスパリゾート行ったんでしょあんたは。」
エ「みんなが嬉しいと私も幸せ・・・」
咲「ジャグジー気持ちよかったねみなちゃん。」
水「咲彩なら気に入ってくれると思ったからあそこに連れて行ったまでさ。」
陽「わたしも変な人に絡まれなかったし最高だったよぉ。」
柚「ほんと平和な一日だったよね。」
麗「あたしもジャグジーに行けばよかったかな。」
そんな話をしていると騎ノ風駅行きのバスがやってきた。
和「あ、バス来たわよ。早く乗らないと・・・」
ア「ここのバスは30分間隔デスからね・・・」
姫「準備のできた奴からどんどん乗車するのだ。」
1組メンバーはバスに次から次へと乗り込んでいく。しかし、櫻子は乗ろうとする寸前に足を止める。
櫻「あれ・・・?何か忘れているような・・・」
和「塩車!早くのらないとおいてくわよ!」
櫻「あ、待ってよ!」
結局櫻子は何も思い出せなかったのだった。全員が乗り込むとバスは騎ノ風駅方面に向かって走りだしたのだった・・・
そしてその頃・・・
あ「やっと解放された・・・写真は無事だし、良かったわ~」
櫻子が忘れているような気がしたのはあかり先生のことだったのだ。
あ「時間は遅くなっちゃったけど、皆が遊んでいるところの写真を撮りまくるわよ~」
しかし、どこを探しても誰もいない。不審に思ったあかり先生は場所取りをしていたフードコートへ行き、店の店主に詳しいことを知らないか聞いてみる。
あ「あの・・・この辺で15人ぐらいの女子高生の集団を見ませんでしたか?保護者な者で・・・」
店「ああ、あの子たちならさっきまでそのあたりで食事をしていたけど帰ったんじゃないかな。それと、あなた宛てにこれを・・・」
店主はあかり先生に一枚の紙を渡す。
あ「ええと・・・請求書、1万円・・・あの子たちこんなに食べたの!?」
店「白い髪の子と眼鏡の子がかなりの量を注文してたし、それに他の子もいろいろ頼んでたからね。」
あ「織田倉さんと花蜜さんか・・・ああ・・・私の生活費が・・・」
あかり先生は店主に1万円を支払った。
あ「(痛い出費だけどまあいいわ。あの子たちの写真いっぱいとれたし。それと一つ目標ができたわ。来年は私が鮫川君の代わりに1組の担任の座を勝ち取って見せる。1組の子って個性的で面白いし毎日一緒にいても飽きないと思うし・・・担任になれたら最高の毎日が送れそう!もちろん2組の子たちも可愛いけどね・・・)」
あかり先生は頭の中でそんなことを考えていた。表情もさっきまでの鬱々としたものから一転して明るくなっていた。
あ「そうと決めたら早速帰って担任の心得を勉強し直さなくちゃ。だけど、どうやったら1組担任になれるのかしらね・・・?」
あかり先生はそんなことを考えながら家に帰っていくのだった。