埼玉の復讐

1組を盗撮しようとして犯行がばれてしまい、1か月の停学に苦しんだ4組の埼玉は1組への復讐を相変わらず考えていた。
埼「まったく、1組に復讐したいけどどうすればいいのやら・・・1か月ぐらい考えているけど全くいい案が浮かばないわ。」
有「埼玉何やってんの?また悪巧み?」
美「変なことしちゃダメだよ?」
舞「また何かやってるのぉ・・・懲りないねあなたも。」
埼「あんたたちか・・・レジスタンスの分際で話しかけるな。」
埼玉に話しかけたこの少女たちは4組の生徒である。
前髪にメッシュを入れているお団子頭でパーカーを着ている少女は黒須有希子。普段はクールだが非常に激しい性格であり、色々な楽器ができるオールラウンダー。
ウェーブのかかった髪をツーサイドアップにしている少女は東美風。小柄だが、頭の回転が速くロボットを造ったりゲームするのが好きだったりする。
水色の髪にリボンを巻いている子は鈩舞亜。栄養学に詳しいが自分はお菓子が大好きでいつもお菓子を食べている。
有希子と美風は幼馴染であり、舞亜も含めて仲が良いのである。ちなみに3人とも埼玉の行動はよく思っていない。
有「いやだってあんたこの前まで謹慎してたじゃん。」
東「才能に嫉妬して1組を襲撃するなんてことしたらだめなんだよ?」
舞「懲りないのはそれで強みかもしれないけどね?」
埼「ああもううるさいわね!計画が狂うから話しかけないで!!!」
埼玉はそういうとその場から去って行った。
有「(あいつらに埼玉に注意しろって言っとくか・・・)」

その頃の1組の教室。今日は1組全員で机を並べて昼食を食べているようだ。
麗「学食じゃなくてたまには弁当やパンをこうやって教室で食べるのもいいわよね。」
凛「そうですね・・・学食は学食でいいですけどこういうのも素敵です。」
和「学生の定番ってやつね。」
咲「らっちゃんの意見に私も賛成だなぁ。教室で食事する経験って学校を卒業するともうできなくなるからね。」
そんな話をしていると、急に教室の扉が開く。開いた扉には有希子がいた。
有「ちょっと失礼するわね。誰かいる?」
凛「黒須さん。どうしたんですか急に・・・」
和「知り合い?」
凛「はい・・・4組の黒須有希子さんです。私と同じ選択授業を取っていることが多いので自然と仲良くなったんです。
今日はどうしたんですか?新しいCDを借りにきたのですか?」
有「凛世、今日はそういうので来たんじゃないのごめん。うちの埼玉がまた1組をあっと言わせるとか言って悪巧みしてて・・・
あんたたちに怪我とかさせようとしているみたいだから密告に来たのよ。」
咲「埼玉さんが!?」
水「あいつ1ヶ月も謹慎食らっておいてまだ懲りてなかったんだな。」
有「嫉妬深さは4組一だからね埼玉は。」
柚「ちょっと待って、黒須さんはボクたちに密告して埼玉さんから報復を受けるとかないの?」
有「関係ないわ。だって私レジスタンスだし。」
嘉「レジスタンスって革命軍ってことやん・・・4組ってそんなに殺伐しとるん?」
有「あんた雷久保ちゃんだっけ?その通りよ。埼玉率いる正義の会と私のいるレジスタンスが争っている冷戦状態だからクラスにも居づらいのよ。
おまけにうちのクラスの14人のうち10人が正義の会のメンバーなのよ。ほんと嫌になっちゃう。」
陽「レジスタンスには黒須さんのお友達は一緒じゃないの?」
有「私の友達の美風と舞亜はこっちにいるけど・・・4対10じゃ数の暴力に負けちゃうのよね。」
奈「厳しそうですわね・・・」
エ「それに正義の会ってどんな活動しているの・・・」
有「まー表向きはボランティアみたいなことやってるけど裏では正義の押し売りよ。裏では依頼主に依頼を引き受けてあげたんだから報酬払え・・・みたいなね。」
麗「それって人として終わってるわね・・・」
有「まあそんなわけ。たぶん埼玉の奴色々な場所に罠張ってると思うからしばらく警戒したほうがいいわ。
私はおじいちゃん先生にこの事を密告して埼玉を止めるように働きかけるから。じゃね。」
有希子はそういうと1組の教室から出て行った。

その頃。埼玉は1組を命を奪わない程度にあっと言わせる作戦を実行していた。
埼「さーてここに掘っておいた落とし穴に仕上げをして・・・あいつらを落として怪我させてやるわ!」
その作戦は落とし穴を作って愛麗たちを落っことすという原始的なものであったが・・・
埼「よし、綺愛麗に仕上がったわね。3日間かけて正義の会に掘らせたことで学校の目を欺いて頑張ったかいがあったわね。さて、誰が落ちるかしらね・・・」
埼玉は茂みに隠れると誰かが落とし穴に落ちるのを待った。
埼「あ、誰か来た・・・さて、そのまま落下・・・よし!落ちた!」
埼玉のもくろみ通り、堀った落とし穴に誰かが落下した。
埼「さーて誰が落ちたのかし・・・ええ!?」
埼玉が驚くのも無理はない。落とし穴に落下したのは鮫川先生だったのだから。
鮫「なんでこんなところに落とし穴が・・・ずいぶん深いみたいだし1人じゃ出られないから助けを呼ぶか。」
鮫川先生は1年の教師陣を携帯電話で呼び、無事に救出してもらった。
鮫「みなさんありがとうございました。」
あ「いえ、これぐらい大したことないですよ。」
蒲「それにしてもなんでこんなところに落とし穴が・・・僕が整備した時は何もなかったんだけどなぁ。」
柚「誰かが短期間で掘ったんですかね?」
じ「それは無理じゃろう。この深さじゃと掘るのにもだいぶ時間がかかるわい。」
赤「生徒の皆さんに気を付けるよう連絡したほうがいいですね。それと業者に埋めてもらうよう連絡したほうがいいですね。」
埼「(やばいどうしよう・・・まあいいか。私がやったってことは誰にもばれてないし。これ以外にも仕掛け作っておいたしね。)」
懲りない様子の埼玉は教師陣にばれないよう次の仕掛けの元に向かった。

埼「(次の仕掛けはピアノ線よ。あいつらの皮膚に傷をつけてやる。)」
埼玉が次に向かったのは1組教室前の廊下。埼玉はピアノ線をそこに予め仕掛けておいたのである。
麗「今さっき聞いたんだけど鮫川先生落とし穴に落ちたんだって。」
凛「そうなんですか・・・物騒ですね。」
和「黒須の言ってた通り埼玉が色々やらかしているのかもしんないわね。」
埼「(あいつら好き勝手言いやがって・・・まあいいわ。さっさとピアノ線に引っかかってその綺愛麗な皮膚を血まみれにしなさい!)」
埼玉はそういうと仕掛けていたピアノ線を強く引っ張って張った状態にする。しかし・・・
麗「鮫川先生が落とし穴に落ちたってことは次の数学自習かな・・・」
和「そうかもしれないわね。」
麗「凛世、もし自習だったらあたしの文芸実習の課題で書いたライトノベル見てくれない?」
凛「いいですよ。愛麗の書いたお話ですからきっと面白いのでしょうね。」
和「全く・・・相変わらず仲いいんだからあんたらは。」
3人は会話をしながらピアノ線の仕掛けを難なくすり抜けていった。
埼「(あら・・・おかしいわねあいつら確かにピアノ線のところを通ったはず・・・)」
埼玉が不思議がるのも無理はない。なぜなら愛麗たちはちゃんとピアノ線が張られた場所を通った。なのに誰一人としてダメージを受けていないのだから。
というのも、埼玉がピアノ線を張ったのは愛麗たちの足元である。愛麗たち3人はズボンをはいているのでピアノ線が肌に触れることもないし、
足元とはいえ足を引っ掛ける位置に張っていなかったこともあり、気づくこともなく通り過ぎてしまったというのが今回の罠のミスの真相である。
埼「(なんだかよくわからないけど失敗した・・・見てなさい、次こそは・・・)」
埼玉はピアノ線の仕掛けが失敗した理由もわからぬまま、次に仕掛けた罠のところに向かった。

埼玉は今度は1組の教室の近くに待機していた。ここに最後の仕掛けが設置してあるようだ。
埼「(これが最後の仕掛け・・・金たらいよ。1組の扉を開けた瞬間、あいつらの頭上に金たらいが落下!誰か必ず痛い目見るわ!)」
埼玉は物陰に隠れて、誰かが教室の扉を開けるのを待った。
埼「(そろそろ授業が始まるから戻ってくるはず・・・来た!)」
埼玉の目線の先には教室に戻ってきた苺瑠がいた。
姫「鮫川先生がけがをしたということは今日の数学は100%自習なのだ。我は面白い落語の課題でもやるのだ。」
苺瑠はそんなことを言いながら教室の扉を開けようとする。
埼「(よし・・・よし・・・あと少しぃ!!!)」
たらいが苺瑠の頭に直撃する瞬間を想像しながらガッツポーズする埼玉。
そんなことも知らない苺瑠は特に警戒することもなく教室の扉を開けてしまい・・・
姫「戻ったぞ・・・うわ!」
埼玉が仕掛けた金だらいは苺瑠の頭に激突・・・することはなかった。
なぜなら、苺瑠は身長144cmの低身長だったからである。たらいに付けられた紐の長さが足りず彼女の頭スレスレの所で止まったのである。
埼「なんでよ!!!なんでまた失敗したのよ!!!」
この結果に埼玉は悔しがった。しかし、頭の手術の経験があり今でも頭蓋骨が危うい状態の苺瑠はマジギレした。
姫「誰だ!こんな仕掛けをしたのは!!!」
そんな怒鳴り声を挙げながら、教室の中に乱暴に入っていく。
埼「なんだか知らないけど、ここから離れたほうがよさそうね・・・」
埼玉は苺瑠の怒りようにびびってしまい、その場を去って行った。

姫「・・・皆すまない。我も動揺していたのだ。」
一方教室に怒り全開で入って行った苺瑠は1組の誰も金だらいの仕掛けを設置していないことを知ると冷静さを取り戻し、落ち込んでしまった。
咲「無理もないよ。いっちゃんは頭蓋骨損傷の経験があるし、たらいが頭にぶつかってきたりしたら死んじゃってたかもしれないし。」
柚「それにしても鮫川先生を穴に落としたり、苺瑠ちゃんにたらいの罠を仕掛けたりするってことは・・・ボクたち1組を意図的に狙っているとしか思えないよ。」
和「やっぱ埼玉の仕業なのかしらね。」
麗「だけど証拠がないから勝手に動くわけにもいかないわ。話がややこしくなる可能性があるからね。」
凛「黒須さんに埼玉さんや正義の会の動きについてさっき連絡が来たのですけど、特に変わったことはないそうです。」
嘉「そうなんやね・・・ああ、犯人の見当がついてるのに動けへんのはモヤモヤするわぁ・・・」
奈「証拠さえあれば動けるんですけどね・・・たとえば監視カメラに証拠が映っているとか・・・」
水「悔しいが今は静観しよう。もし犯人が埼玉なのなら、そのうちボロが出てもおかしくないからな。」
咲「みなちゃん、なんでボロが出るって分かるの?」
水「この前の埼玉の件覚えているか?あいつは詰めが甘いんだよ。落とし穴やたらいの仕掛けのどこかにも抜けた部分があるはずさ。」

その頃、職員室では落とし穴を仕掛けた生徒の調査が展開されていた。
蒲「あの付近を撮影していた監視カメラを持ってきましたが・・・犯人は映っているんですかね?」
暮「夜中に設置している可能性とかもあり得ますよねぇ。」
零「そうだったら姿を確認するのは絶望的であーるな。」
赤「ふむ・・・一応一週間分の映像が残っているので再生してみましょうか。」
赤羽先生は動画の再生ボタンを押し、動画を再生した。すると・・・
じ「何人かの集団で穴を掘っておるのう・・・」
あ「ん?この仮面の子・・・」
柚「どうかしたのあかり先生?」
あ「埼玉さんじゃない?この学校で仮面被って生活しているのあの子だけだし。」
じ「あいつまた1組の子たちに手を出しおって・・・」
零「いやいや、まだ埼玉君だと決めつけるのは早いであーるよ。彼女?と一緒にいる集団が何者かなのかも分からんしな。」
赤「そうですね。安易な決めつけは危険です。」
その後も鮫川先生除く1年の教師陣は一週間分の動画を再生し見ていった。
動画にはカメラに気づかず大声を上げて夜中に穴を掘る埼玉と謎の集団が映っていたので犯人は埼玉に確定された。
赤「犯人は埼玉さんでしたね・・・」
じ「・・・もう奴に掛ける言葉も思いつかんわい。」
柚「それにしても、埼玉さん以外の謎の集団は誰なんでしょうねえ?」
じ「たぶんそいつらは4組の大半の生徒・・・埼玉にしたがっておる正義の会とかいう集団じゃろう。
教師人生40年の中であそこまで聞き分けの悪い生徒がたくさんいるクラスは初めてじゃわい・・・」

その後当然ながら埼玉と正義の会に所属している4組生徒は1年職員室に呼び出されることになった。職員室では教員全員で生徒を取り囲むように尋問するようだ。
蒲「埼玉さんに4組のみなさん。この映像に映っているのは君たちですよね?なぜこんなことをしたのですか?」
埼「黙秘します・・・」
4生「「「黙秘します・・・」」」
じ「こら埼玉!お前はまたこんなことをしおってからに・・・」
埼「だって、1組の奴らむかつくのよ!対して勉強もせずに才能に甘えていつも遊び歩いてて!
私はあの子たちみたいに容姿もよくないし、何の才能もなくて集団で集まって威嚇するしかなかったの!」
柚「だけど、あの穴に鮫川先生が落ちちゃったんだよ?軽症で済んだけど、3日ぐらい入院する羽目になっちゃったの。」
埼「知らないわよ!1組の連中が落ちさえすれば誰でもよかったのよ!」
零「ふーむ、それは聞き捨てならないであーるな。誰でもいいから怪我すればいい・・・その考え最低であーるよ!」
あ「それに1組の子たちから金だらいの罠についての訴えもあるわ。あれも埼玉さんたちがやったの?」
埼「それも、誰かが怪我してくれればそれでよかったの・・・かかったのが小柄な立屋敷だったから失敗したけど、生泉か色部か天宮城辺りが引っかかったことを想定して作ったから・・・」
赤「正義の会についても悪い話が来ています。貴方たちがやっていたことは善意の押し売りだったそうですね。やってあげたんだから報酬払えと脅されたという苦情が来ているよ。」
柚「学校でのボランティア活動とかは自由にしてもいいんだよ?だけど、依頼主からお金をもらったらボランティアじゃないよね?」
埼「最初は金をもらうつもりなんてなかった。やっているうちに何の才能も開花しないから馬鹿馬鹿しくなって気が付いたら金をとるようになってて・・・」
じ「ここまでしているとは思わんかったわい・・・」
蒲「では、埼玉さんと正義の会の皆さんに罰を与えます。まず、正義の会の皆さんは水晶学園からの退学とします。」
4生「「「そんなぁ・・・」」」
蒲「埼玉さんにそそのかされていたとはいえ鮫川先生を怪我させたわけですし、たらいや人を傷つける仕掛けの設置など許される行為では到底ありませんよね?
僕の方で全員公立の騎ノ風高校へ編入手続きを済ませておきましたので来月からはそっちに登校してくださいね。」
4生「「「はい・・・」」」
蒲「そして主犯の埼玉さん。貴方は水晶学園からの退学と騎ノ風市外への転出を罰とします。」
埼「え・・・それだけはやめて、私の一族に傷が・・・」
蒲「心配いりません。あなたの代わりに埼玉家本家の埼玉みのりさんが編入試験を受けて合格したので彼女に4組に入ってもらいますから。」
埼「なんで・・・なんであいつが・・・」
蒲「これは別件で調べて発覚したのですが貴方みのりさんに無理やり替え玉受験を強要してここに入学したらしいですね?」
埼「それは・・・私は頭良くないけど自由な高校生活を送りたかったから・・・」
蒲「みのりさんは替え玉受験のせいで水晶学園に入れず、騎ノ風高校に通っていました。しかし、騎ノ風高校になじめなかったみたいで僕に直接水晶学園にどうしても編入したいから
編入試験を受けさせてくれと言ってきたんです。そんな無垢な気持ちを持つ彼女を無視するなんて僕にはできませんでした。」
埼「・・・元々私がこんなになったのは本家生まれのみのりのせいよ・・・なんであんな奴の入学許したのよ!あいつさえいなければ私が埼玉家の跡取りだったのに!」
蒲「静かにしなさい!!!君は・・・君は替え玉受験などと言うとんでもない方法で1人の人生を踏みにじったんですよ!?
僕がもしみのりさんの立場だったら、替え玉受験の罪悪感で自殺していたかもしれません。貴方はそれほどのことをしたということを自分の心に刻みなさい!!!」
埼「うああああああああ!!!!!!!」
蒲郡先生の言葉を聞いた埼玉はその場に崩れ落ちた。
結局、正義の会は解散ということになり正義の会の面々は退学、埼玉は条件を飲んで騎ノ風市から去ることになった。
埼玉は親元を離れ騎ノ風から遠く離れた場所で修業をさせられることになったとのうわさではあるが定かではない。
埼玉たちが去ったその代わりに数人の女子生徒と埼玉みのりが4組に編入したのだった・・・

そして数日後。鮫川先生も退院して復帰し、水晶学園には平穏な日常が戻ってきた。
咲「鮫川先生後遺症もなく戻ってこれてよかったね。」
麗「うん、埼玉たちも退学したしこれでまた平和になるかな。」
有「失礼しまーす。誰かいる?」
凛「黒須さん。この前のCDの件ですか?」
有「ごめーん凛世。今日も違うのよ。ちょっとあんたらに挨拶したい子がいるから連れてきたのよ?」
?「あの・・・失礼いたします。」
麗「あたしたちに挨拶したいのって貴方?」
み「はい。わたくし、埼玉みのりと申します。先日はわたくしの一族が1組の皆様に迷惑をかけたようで申し訳ございません。
こちら、ご挨拶とお詫びを兼ねまして皆様に持ってまいりました。我が埼玉家で作っている伝統の和菓子埼玉焼きです。」
みのりと名乗ったワインレッドの髪をした少女は愛麗に埼玉焼きの入った箱を渡す。
麗「わざわざどうも・・・」
和「埼玉と違って礼儀正しいのねあなた。」
埼「あの子のせいでわたくしたち4組と1組の仲が冷え切ってしまうのは嫌だったので・・・」
咲「別に喧嘩してたわけじゃないんだけど・・・」
水「埼玉の奴が勝手に絡んできただけだからな。別にお前や4組自体の事は誰も恨んだりしてないから心配すんな。」
柚「そうだよ。それに前は騎ノ風高校にいたんでしょ?あそこと違ってここは自由に勉強もできて夢も目指せる中々いい環境なんだよ。」
環「みのりが色々生活で困ってたらアンたちや4組の子たちに相談してくれれば力になるし。」
み「はい。よろしくお願いいたしますわ!これからは仲良くしていきましょうね。」
みのりが入ったことによって1組と4組の関係も親密なものになりそうである・・・

~おまけ 新生4組~
舞「みのりちゃんってさ、埼玉さんみたいに仮面つけてるけどなんでなのー?」
み「わたくしたちの一族は高校を卒業するまで外に出るときはこのようにしなければならないのです。埼玉家のしきたりですわ。」
美「埼玉家っていろいろ大変なんだね。」
み「わたくしは別に辛くないですわよ。これも名家である埼玉家の後継ぎとして必要なことですわ。」
舞「その言葉もみのりちゃんが言うと重みと責任感があるねぇ。」
有「そういや結局、前にいた悪さばかりするほうの埼玉ってどうなったん?」
み「さあ・・・わたくしも詳しくは聞かされておりませんが、どこかのお寺に入られたという噂がありますわね。」
舞「お寺での修行かぁ・・・将来は出家するのかな埼玉さん。」
み「さぁ・・・それはわたくしにも分かりかねますわ。」
有「それよりもみのり、今日は私たちが学校案内するから付いてきて。きっとびっくりするわよ。」
み「はい。よろしくお願いいたしますわ!」
みのりの水晶学園での学園生活は順風満帆になりそうである。